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今月の特集

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2002年10月

ローカルフード特集 (2)


食欲の秋! といってもここは常夏のシンガポール。しかし、ホーカーなどから流れてくる香りに空腹感を覚える方も多いはずです。
今回もご好評につきローカルフード特集。様々な料理の知られざる一面を教えます。


● ナシレマ
 ココナッツ風味が効いたご飯にチリソース、キュウリ、卵、小魚などをトッピングしたナシレマ。マレー半島一帯のローカル料理として定着しています。
 ナシレマのナシ(NASI)はご飯を、レマ(LEMAK)は膨らみを意味します。ココナッツで炊いたご飯のことを指し、マレーシアの朝食の定番になっています。シンガポールやマレーシアでは硬くて粘りのあるご飯は好まれません。柔らかくよく水分を含んだものを好むため、ナシレマのご飯もふんわりとしているものが多いようです。
 東南アジア一帯にはナシレマのようなココナッツ風味のご飯が多くあります。タイのカオ・マン・プラテオ、ミャンマーのオンタミンはココナッツミルクご飯、フィリピンのブリンジはココナッツピラフです。ラオスではもち米とイモを竹筒に入れ、ココナッツミルクと砂糖を入れて炊くカオ・ラームがあります。ココナッツ風味は東南アジアの台所を支えています。

 ナシレマに欠かせないのがサンバルとイカンビリスです。サンバルはチリソースのこと。甘みのあるナシレマに辛みを混ぜることで味が引き締まります。イカンビリスは小魚。しっかりとした歯ごたえが柔らかいナシレマと絶妙なハーモニーを奏でます。
こうしたトッピングも各店舗によって味が違うので食べ比べてみるのも良いでしょう。
GENUIN
住所:57 Changi Village Block2

● ブリヤニ
シンガポールでは一般的に食べられているブリヤニ。もとはパキスタンなどイスラム圏の料理です。
ブリヤニは様々な香辛料を入れ、炊き込んだご飯です。
インディカ米の白飯が日常的な食事に登場するのに対して、非日常的な食事としてブリアニのようなピラフの類が登場します。
一見、スペイン料理のパエリアを彷彿させるものですが、その目的は違い、特別なお祝いの時に食べるものです。
日本の赤飯と同じと考えていいでしょう。

 ブリヤニはスパイスの他に鶏・羊肉などの具を、たっぷりと入れ、お米は専用のインディカ米を使います。
 付け合わせにはライタ(インド風のキュウリとヨーグルトのサラダ)がピッタリ。
スパイシーなご飯に少しすっぱいヨーグルトの味がお互いを引き立てるでしょう。
地域や家庭ごとに材料や作り方が異なりますが、歓迎の意思を表す時はブラックペッパーやグローブ、アーモンドなど丸ごと使います。
似たようなピラフの類にプラオがあります。プラオは玉ねぎやスパイス以外には具を入れないシンプルなものです。
ブリヤニはインドでは高価なので屋台ではなくホテルなどの高級レストランで食べます。

 今回は辛みを出すブラックペッパー、香りを出すクローブ、黄色い色を出すターメリックを使用したレシピを紹介します。
 リトルインディアの食料雑貨店R.N.Nsamytradingなどでインド産のマギー・インスタント・チキンブリヤニスパイスの入手が可能です。
 お手軽にプロの味が楽しめます。
Singapore Zam Zam Restaurant 
697/9 North Bridge Rd
● クレイポット
 クレイポットとは、その名のとおり土鍋に入った料理のことです。使う鍋は日本の冬の寄せ鍋などでお馴染みの土手鍋か、もしくはお粥に使うゆきひらタイプで、どちらも素焼きのものを使うのが一般的です。ポットは相当熱くなっているので、やけどしないよう、竹かごをアルミホイルで包んだ器に乗せて出てきます。
 クレイポットと一口に言っても、ヌードル系だったり、ライス系、はたまた豆腐がメインになっていたりと、様々な種類があります。

 ここでは最もポピュラーな、クレイポットライスに焦点をあてます。
 クレイポットライスとはぶつ切りの骨付き鶏肉、甘い味付けの中国ソーセージ、椎茸、青菜系の野菜などがご飯の上にのった、日本で言う鶏釜飯のようなものです。
 美味しいクレイポットを探すのに、一つ重要なポイントがあります。時間がかかる店は、オーダーが入ってからご飯を炊き始めるので、それだけ本格的な味が期待できます。 インスタントのものだと底の方が炭化していて、ライス全体が焦げ臭くなっていることがあります。これは手間を省くため、焦げやすい醤油を初めから混ぜ込んでご飯を炊いたために起こります。
 また、炭火でじっくりご飯を炊きあげている店は、ガス火で暖めただけのお店より深い味わいがあります。
 時間に余裕のある日はぜひおいしいクレイポットを気長に待って、食べてみたいものですね。
76 Golden Mile Claypot Rice
Golden Mile Food Centre
#01-65 Beach Road
● ヨントーフー
 ヨントーフーは、中国風のおでんです。注文方法は簡単。店先にある豆腐や厚揚げ、ゆで卵、魚のすり身が中に入ったニガウリ、おくら、しいたけなど好みの具を選び、ドンブリに入れて渡します。次にビーフン、河粉、伊麺など麺を指定。スープをいれるかを好みで選びます。スープは透明であっさりした魚のダシの効いたものが基本です。ソースも甘いものと辛いものから選べます。具のほとんどがおでんのような練り物なので、日本人の口にもあいます。具、スープ、ソースを選んで、自分だけのひと皿が完成することが、ヨントーフーの醍醐味でしょう。

 漢字では醸豆腐と書きます。もともとは客家人が異郷に移った時、上海料理の餃子をなつかしみ、豆腐に肉を詰めて代替品としてつくり出したものです。リー・クアンユー上級相も、ヨントーフーが大好きで、あちこちに出没しているそうです。

 お店によっては、ヨントーフーラクサと言ってスープにニョニャ料理のラクサのスープをいれるものもあります。ココナッツミルクベースで、こってりしたスープが楽しめます。こちらは原形からはなれ、この土地の人々のリクエストでできあがった料理です。
Orchard Yong Tau Fu
& Mee Siam
Blk212 Toa payoh Lorong #01-53

安記醸豆腐
50 Mosque Street(Chinatown)
Singapore 059528
● フィッシュヘッドカレー
 シンガポールの名物料理として、チキンカレーと肩を並べるフィッシュヘッドカレー。カレーの本場インドには存在しません。昔、職を求めて多くのインド人がシンガポールにやって来ました。彼らは貧しくてカレーの具を買うことができず、中華系レストランで捨てられている魚の頭をカレーの具としました。これがフィッシュヘッドカレーの始まりです。
 大皿に盛られた魚の頭に一瞬驚いてしまいます。辛そうなカレールウとはミスマッチのようですが、一度食べると癖になる味です。ルウには魚の旨味が、魚にはカレーのスパイスがしっかりとしみ込んでいて魚のくさみも全く感じられません。またカレーの中にはオクラやトマトも入っていて、日本ではあまり考えられない料理方法かもしれません。いずれにしても目から入る料理のイメージに反して胃にもたれずあっさりしています。気付くとご飯をお変わりしている始末。ご飯はお変わり自由で、白いライスと黄色いサフランライスから好みで選ぶことができます。またパパドムと言ってお米でできているお煎餅にもあいます。リトルインディアにあるバナナリーフ・アポロのパパドムはインド人も一押し。ここでは鋭い辛さの南インド系の味が楽しめます。
 日本人には魚の頭の食べ方やそのおいしさはあまり知られていません。頬の肉、エラの下などの肉はしまっていて食べごたえがあります。目の周りにはDHA(ドコサヘキサエン酸)が多く含まれています。脳細胞の働きをスムースにすることから「頭が良くなる」と言われています。またコレステロール値の上昇を防いだり、アレルギー疾患を防ぐなどその薬効も注目されています。
 日本ではあまり口にしない魚の頭。シンガポール独自の料理方法で味わってみるのもいいかも知れません。
シンガポール麺事情
 ローカルフードの王道、麺料理。海鮮ダシが利いたものやココナッツ風味のものなどスープにも特徴がありますが、なんといっても麺の種類の多さにはびっくりさせられます。
 麺の素材は主に小麦と米があります。こうした麺を東南アジア風味に仕立てた様々な料理は毎日食べても飽きません。今回はシンガポールにある麺の種類を紹介していきます。
幼麺(ヨーミー)
 小麦で作ったまっすぐで細い麺。そうめんみたいなものです。主にスープの中に入れます。

板麺(バンミー)
 愛知県名物のきしめんに似た小麦麺です。主にスープに入れて食べます。スープはいりこだし(イカンビリス)に醤油や塩、こしょうで味付けをします。薄味のものが多く、日本人の舌にあう味付けです。

烏冬(ウートン)
 日本のうどんです。日本ではダシに入れて食べることが多いのですが、シンガポールでは主に醤油、ネギ、塩などを用いて焼きうどんにして食べます。

伊麺(イーミー)
 別名、伊府麺。卵入りの黄色い小麦麺です。茹でたり炒めたり揚げたり用途は様々。
ヨントーフやラクサにも入っているお馴染みの麺です。炒めれば焼きそばに、揚げればかた焼きそば(揚げ麺)になります。


米粉(ビーフン)
 シンガポールには主に2種類の米粉があります。一つは星(新)州米粉。焼きビーフンや一般的なスープに入っているビーフンで、極細の麺です。もう一つはラクサビーフン。文字通りラクサに入れる米粉です。他のビーフンより太く長さは5センチくらいから30センチくらいまで。つるっとした食感が楽しめます。

河粉(ホーフン)、クエティオ
 米を素材にした平らな麺です。スープにも入れますが、炒めて食べても美味。エビなどの味が良くしみ込みます。シンガポールでは河粉を細かくしたものをクエティオといいます。タイやベトナムにもクエティオがありますが、タイでは米で作った麺の総称のことを指します。一般的に河粉とクエティオは同じものと考えて良いでしょう。

老鼠粉(ローシーフン)
 米を素材にした半透明で弾力がある麺です。太いモヤシを想像していただければ近いかもしれません。おもに炒めて使いますがスープに入れることもあります。歯ごたえがたまりません。

 シンガポールでは麺をいろいろアレンジして調理します。食べ歩いていくうちに、お気に入りの麺に出会えるでしょう。


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