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今月の特集


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2001年2月

漢 方 入 門

国民の8割を占めるシンガポールには、中国伝統の様々な技術や文化が、今も息づいています。
シンガポール在住は、中国の知恵に触れる絶好のチャンス。
中国伝統の技の中で、現在最も注目されているのが漢方。
今月は、世界的に関心の高まっている漢方の世界をご案内しましょう。
美濃漢方診療所の漢方医、劉文鋒先生にもお話を伺いました。

診療所・漢方薬・マッサージ・灸紹・グッズ等の紹介


◆ 三千年の歴史を持つ中国医学  ◆ 中国医学の考え方  ◆ 中国医学の歴史  

◆ 中国医学の診断方法  ◆ 漢方薬について
  
★ 漢方の中の薬膳  ★ 気功取材顛末記



◆ 三千年の歴史を持つ中国医学
「漢方」という言葉は、「中国から伝来した医術」(広辞苑、岩波国語辞典)という意味です。そもそも「漢方」とは日本で使われている言葉で、西洋系医学が入ってきた江戸時代から使われたと言われています。ここでは、広い意味での中国医学に焦点をあててご紹介しましょう。 
三千年の歴史を有し、今も発達し続けている中国医学は、生きている伝統医学、「人」を癒す医学とも言われます。中国医学では、医師は昔から患者の全体像を把握することを求められてきました。例えば、咳ひとつをとっても、カラ咳で痰がない場合は、肺だけでなく血液の循環も悪いと診断します。端的に言えば、西洋医学が「病」に重点を置くのに対し、中国医学は「人」に重きを置くと言えるでしょう。 
中国医学はもともと、治療医学として発展してきました。その根本にあるのは臨床経験であり、理論的には陰陽五行学説の自然哲学が基本になっています。医師は、五感を駆使して患者の全身を診て診断を下し、植物を中心とする複数の生薬を、個々人の体質や状態に応じて処方します。場合によっては、鍼灸治療を併用することもあります。 
中国医学の治療の根本原則(治則)には、@療求本、A補虚瀉実(ほきょしゃじつ)、B陰陽調整、C随機制宜(ずいきせいぎ)の4つがあります。治療求本とは、治病を疾病の根本・本源に求めるということ。補虚瀉実は、正気不足(臓器の機能減退、気や血の不足など)や、人体に邪気が存在する場合の治療原則を指します。陰陽調整は、陰陽のバランスを回復させること。随機制宜は、各患者の社会環境や居住地の気候、生活習慣、体質、年齢などの諸条件を考慮して、臨機応変に処理することを意味します。
中国医学と言えば内臓疾患を思い浮かべがちですが、外科もあります。中国の大きな病院は、現在も西洋医学部門と中国医学部門を併設しており、局部麻酔は3〜4種類の生薬を調合して、全身麻酔は生薬や鍼を使って行っています。 
また、中国医学の概念のひとつに、「未病」という考え方があります。これは健康と病気の中間、半健康状態を指します。深刻な病気に陥る前に、病気の発生を未然に防ぐという考え方(予防医学)です。
◆ 中国医学の考え方
基本理論は陰陽五行学説 
中国医学の基本理論は、古代中国の哲学理論である陰陽論と五行学説です。 陰陽論は、宇宙の万物・すべての現象を「陰」と「陽」の二つに分けて考える、二元論的な理論です。「陰」と「陽」の関係は対立するものではなく、男女のように互いに影響し合うもので、両者の調和のとれた状態が理想とされます。例えば日、男、春、奇数は「陽」、月、女、秋、偶数は「陰」です。
 五行学説は、万物を木(もく)・火(か)・土(ど)・金(こん)・水(すい)の5元素で構成されるものとする考え方。5元素の関係には、相生(そうせい)と相克( そうこく)の二面があります。相生とは、どれかの親であると同時に子でもあるというもので、わかりやすく説明すれば、「木が燃えて火を生じ、火が灰になって土を生じ、土の中で金が生じ、金属に水滴が生じ、水から木が生まれる」となります。相克は、他の元素から奪うと同時に別の元素から奪われるという考え方で、「木は土から奪う、土は水を奪う、水は火を消す、火は金を溶かす、金は木を切る」と説明できます。 
古代中国人は、陰陽五行学説という自然哲学を人体にも応用しました。つまり、人体にも陰陽があり、このバランスがとれていれば健康、バランスが乱れた状態が未病、バランスが崩れた結果が病気であり、崩れたバランスを回復させることが治療であると考えました。 
病気も「陽」と「陰」に分けられます。例えば、充血や炎症、発熱など顕在的な症状があれば陽証、寒気がして新陳代謝が低下し顔色も冴えない状態の時は陰証です。なお「証」とは、「身体内における病変の、外に現れたる徴候」(日本東洋医学会用語委員会編用語集より)と定義され、陰陽(疾患が潜在的傾向か顕在傾向か)、虚実(患者の抵抗力の強弱)、寒熱(炎症か循環障害か)、表裏(どの系統の器官の疾患か)の八綱で構成されます。例えば、疲れやすい、食欲がない、顔色が悪い、胃が痛いなど様々な「証」を診た上で、医師は患者の全体の状態を把握します。
◇臓器は相互に関連し合うもの
「五臓六腑にしみわたる」という言葉がありますね。これは中国医学が語源です。五行に五臓(肝・心・脾・肺・腎)をあてはめ、五 腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱)に三焦(さんしょう=胸腹部)を加えたものが「五臓六腑」です。ただし、中国医学の臓腑名称は解剖学的分類とは異なります。例えば、「脾」は脾臓ではなく強いて言えば小腸や十二指腸の周辺に相当しますし、「心」の機能には「こころ」としての神経機能も含まれます。中国医学の特徴のひとつは、中枢神経機能をひとつの臓器に特定せず、全身との関係の中で捉える点です。
◇気・血・水 
中国医学では、人体の構成要素を気(き)、血(けつ)、水(すい)の三つと考えます。三要素のいずれも、健全な生命活動を維持するための基本物質で、活動のエネルギー源と言えます。気は目に見えませんが人体の中を流れているもの、血は気が物質になったもので血液よりも広義なもの、水は体液を始め皮下脂肪、血液や組織細胞の一部(コレステロール、中性脂肪など)も含みます。 
◇中国医学では、病気は身体が邪(邪気)に冒された結果と考えます。カゼは「風邪」と書きますね。身体が風の邪、つまり風邪(ふうじゃ)に冒されたからカゼにかかる、と考えるわけです。なぜ邪(邪気)に冒されるかと言えば、健康であるためのバランス、即ち気、血、水のバランスが崩れたからです。
◇ツボと経絡 人体の表面には3千近いツボがあります。ツボ同士、またはツボと臓器を連結しているのが経絡(経脈と絡脈)です。鉄道に例えれば、生命の源である気血が列車、経絡が線路、ツボが駅です。中国医学では、体調を崩すとツボや経絡に乱れや歪みが生じると考えます。従って、ツボや経絡を刺激し歪みや乱れを矯正すれば、身体の悪い部分が治ることにな ります。中国医学で、鍼灸治療も行われる所以(ゆえん)です。 

では次に、中国医学の歴史を紐解いてみましょう。
◆ 中国医学の歴史
◇黎明期
中国医学は戦国時代(紀元前403〜221年)に誕生し、その後、後漢時代(25〜220年)の末までの約500年にわたり理論と技術の基礎が築かれ、漢代に独自の医学として確立されました。漢代、既に1万4千もの有名な処方が存在したと言われます。 
中国医学の歴史を辿るにあたり、代表的な古典医学書の形成を辿ってみましょう。中国医学史上、最古の医学書と目されるのが、紀元前二〜一世紀ごろ、前漢の時代に完成された『黄帝内経(こうていだいけい)』です。この書物は、中国医学の古典中の古典と言うべき存在で、複数の著者によって書かれました。今から約二千年前、既に中国医学の基礎が築かれたといいますから驚きです。 
この医学書は、それ以前の数百年間にわたり中国各地で培われてきた理論や技術、概論、評論、治療方法などの医学知識を集大成したもの。ただし学識者の間では、現存している『黄帝内経』の記述の大半は、成立当初のものではなく、後漢時代(紀元一〜二世紀ごろ)に編纂された改訂版と考えられています。『黄帝内経』の中では13の処方が有名で、それらの処方は現在も使われています。黄帝とは中国古代の架空の皇帝名で、『黄帝内経』は子弟の問答形式で書かれています。
  ◇    ◇    
その後、紀元一〜二世紀ごろの後漢時代に、薬物書の古典というべき『神農本草経(しんのうほんぞうきょう)』が完成しました。この書物は、365種類の薬物を上薬(無毒で長期服用が可能)・中薬(上 薬と下薬の中間的性格)・下薬(有毒で長期服用は注意
を要する)の3つに分類。現在使用されている漢方生薬の多くも、この書物の中に見られます。 
三世紀初頭になると、張仲景が名著『傷寒雑病論(しょうかんざつびょうろん)』を著しました。この書は後に『傷寒論』と『金匱要略(きんきようりゃく)』の二冊に分かれました。『傷寒雑病論』はいわば中国医学のバイブル的存在で、112の処方が記されています。理論、臨床的観察など、処方以外も詳細に記述されている優れた臨床医学書です。残念ながら、張仲景の人となりについてはほとんど不明ですが、著者自身が自序の中で執筆の動機について記しています。それには、「私の一族は数が多くて、以前は200人以上もいた。しかし、建安(196〜220年)時代になって10年足らずの間に3分の2が死亡、死亡者のうち10分の7は傷寒によるものだった」とあり、当時流行した傷寒病(疫病の一種)により一族の半数近くを失った無念の思いが、『傷寒雑病論』の著作につながったことがわかります。
◇成熟期
時代をさかのぼり唐の時代(618〜907年)になると、『備急千金要方』と『外台秘要(げだいひよう)』が世に出ました。どちらも、魏晋南北朝から隋唐までの臨床医学と鍼灸医学の知識を集大成した医学書です。『備急千金要方』には、縊死(いし)、溺死、落雷死の応急蘇生法やマラリア、コレラ、黄だん、淋病、ウイルス性高熱、打撲、ヘビにかまれた傷の治療法なども記されていますから、驚異としか言いようがありませんね。 隋唐時代は、それまで一千年の長きにわたり育まれてきた理論や技術をもとに、中国医学が熟成した時期にあたります。数々の名著は、弟子らが書き写して後世に伝えましたが、唐代ごろから書き写しの際、書き手である医師が自分の所見や処方、見解などを付け加え 、改訂しながら発展させていきました。 
その後、宋・金・元の時代になって、中国医学は古典医学から大きく躍進し、明・清の時代に大成しました。
◇中国医学と日本漢方
さて、日本の漢方と中国医学の関係はどうなのでしょうか。中国医学が日本に伝来したのは5〜6世紀ごろ。万葉歌人で遣唐使でもあった山上憶良(やまのうえのおくら)の父は、百済からの亡命者、または帰化した医者だったと伝えられています。 
日本の漢方は16世紀(室町時代半ば)以降独自の発展を遂げ、以後歴史の中で中国医学とは様相を異にしてきました。大きな相違は、日本の漢方には腹診(おなかの診察)がある点です。前述の『傷寒論』を見ると、中国でも腹診があったことが認められますが、いつしか中国ではあまり行われなくなりました。 
日本の漢方は、江戸時代の17〜18世紀ごろに栄えますが、明治時代になり医師に西洋医学の修得、国家試験合格が義務づけられるに及んで、停滞期に陥りました。しかし近年では、健康ブームとあいまって東洋医学を再評価する動きが活発化し、西洋医学と漢方を組み合わせた新しい流れが生まれつつあります。
◇現代の中国医学
伝統医学としての中国医学は、二千年近くの長きにわたり師から弟子へと継承されてきましたが、近代に入って大きく変貌しつつあります。劉先生によれば、「中国医学において、過去30年間は千年分に匹敵する発展ぶりです」。というのも、中国政府の指揮下、中国各地に分散、埋没していた文献や処方などを総整理し直すと共に、西洋医学の優れた点をも取り入れるように なったからです。例えば、生薬のデータを化学分析したり、病名も近代的、化学的に整理されました。 
中国各地の中医学院(医科大学)で使われている統一教科書(全23科目、国務院教育委員会編集)は、現在も改訂を重ねています。
一例を挙げると、中医薬学の標準教科書として使われている『中華薬典』は、薬学上確立された薬草をわかりやすくまとめた医学書で、西洋医学、中国医学、今昔の薬物を総整理し、効能別に分類しています。
内容は、世界共通の学名(英語名)、中国名での植物名、処方用名、分布、科目、効用、化学的な成分分析、植物紹介、組織の特徴、理化的反応、薬理学上の分析、古典記述紹介、生からの加工処理(修治)方法の詳細、生のものと加工したものとの効能の違いなど、一つの生薬について記述は3〜4ページにも及んでいます。
◆ 中国医学の診断方法
では、中国医学では医師はどのように患者を診るのでしょうか。中国医学では、患者が診察室に入った時から診断が始まると言われます。診断の基本は四診。四診とは、望診(ぼうしん)、聞診(ぶんしん)、問診(もんしん)、切診(せっしん)です。 
望診とは、患者の歩き方、顔の表情、皮膚の状態(シミ、シワ、血色、ツヤなど)、目の色など、全身の外見を観察するものです。
例えば、顔のどこにシミやシワがあるかも、患者がどういう状態にあるのかの判断材料になります。望診の中で大切なのが舌診(ぜつしん)。医師は、舌の状態を子細に観察します。 
聞診には、患者の声や呼吸の状態、咳の有無など聴覚による診断と、嗅覚による 診断とがあります。患者の口臭や体臭を観察することも、診断材料になります。
問診は、患者に症状や体調などをいろいろと質問すること。例えば、のぼせやすいか、手足が冷えがちか、汗をかきやすいか、のどが渇きやすいか、寝つきがよいか、身体のどこかに痛みがあるのか、食欲はどうか、排泄状態など、医師は多岐にわたり質問します。
切診は、患者の身体に触れて診察すること。特に脈診(みゃくしん)が重要です。一般的には手首の動脈に人差し指・中指・薬指をあて脈の状態を診て、臓腑の状態を判断します。熟練した医師は、脈診で早期に妊娠がわかるとも言われます。 冒頭でも述べた通り、中国医学では患者の全体の状態を診て診断します。同じカゼ疾患でも、患者によって「証」(病状)は異なってきます。医師は、四診から得た情報を総括して診断を下します。診断に際し、知識が重要であるのは言うまでもありませんが、中国医学では経験も大きく物を言います。
◆ 漢方薬について
漢方薬(方剤)は、「二種類以上の生薬(草花、木や植物の根・葉・皮、動物、鉱物など)を、患者の症状を緩和させる目的で混合したもの、または混合物を煎じた液体」と定義できます。有毒の薬草も使い方次第で、良薬になり得ます。生薬は全て人体実験済みだから、人体に有害な副作用の心配がありません。しかし、現在の薬草学が確立されるまでの陰には、様々な犠牲がありました。古代の有名な薬草学者「神農」氏は自ら実験台となり、最後は断腸草(現在も使われている毒草)を試して命を落としたと伝えられています 。
中国医学では多くの場合、四種類以上の生薬を処方します。
生薬の処方の基本は「君・臣・佐・使」。君はいわば主薬で、臣と佐は補佐役、使は調整役を担います。例えば、肝臓が悪く黄だん、発熱、貧血症状がある場合。黄だん解消薬(茵陳蒿=いんちんこう)が「君」、補血剤(熱地黄)が「臣」、解熱剤(龍胆草)が「佐」、以上三薬の調整役(甘草)が「使」です。面白いのは、花が美しい桔梗(ききょう)。中国医学では「船」と呼ばれます。体内に入った薬を、身体の上部へと運ぶ性質があるためです。桔梗は肺臓によく効くので、肺臓関連の疾患治療時によく処方されます。なお中国医学では、臓器を上・中・下焦に分類します。上焦は肺臓と心臓、中焦は胃・小腸・脾臓、下焦は腎臓・膀胱・大腸です。
同じ生薬でも、産地によって効能と価格が異なります。例えば、同じ人参でも産地により成分含有量に数倍もの開きがあり、厳密には、医師は産地も指定して処方します。生薬の産地として有名なのが四川省。フランスよりも広い面積を有し、山々と温暖な気候に恵まれた同省は、生薬の生育に絶好の条件を備えています。 
漢方生薬を加工処理することを「修治(しゅうじ)」と言います。修治法は、水にさらす・洗う、炒る・焼く、蒸す・煮る、発酵させるなどいろいろあります。同じ生薬でも、生のものと修治したものとでは性質が反対になり、作用や効能が変わることもあります。中国医学では、生薬の修治が重要な役割を果たしており、薬が効くかどうかは、修治次第と言って過言ではありません。
  ◇    ◇    
西洋医学のおかげで、現在は各生薬の化学成分も判明していますが、二種類以上の生薬を調合する場合の化学分析は未だに課題です。例えば、鎮静作用成分のない生薬二種類を服用するとヒステリー症状に効果を発揮しますが、二種類の生薬が人体内でどう化学変化を引き起こし新たな効能を生み出すのかは、今もって解明されていません。また、生薬の微量成分の化学測定も難しいところ。これらからの研究が期待されます。 
どの漢方薬を処方するかは医師次第ですし、同じ病気でも個人の体質や状態により処方は異なります。膨大な生薬の中から、それぞれの患者にふさわしい薬を選ぶ‥‥ここが医師の腕の見せどころでしょう。例えば、「カゼ=葛根湯」、「アトピー性皮膚炎=消風散」という画一的な処方ではなく、個々の患者の症状や体質を考慮し、できれば一週間ごとに体調や病状の変化を診ながら、その時々に応じた薬を処方する、これが中国医学本来のやり方です。

参考文献(順不同)
大塚恭男著『東洋医学』岩波新書、山田慶兒著『中国医学はいかにつくられたか』岩波新書、平馬直樹・兵頭明・路京華・劉公望監修『中医学の基礎』東洋学術出版社、細谷英吉著『漢方の科学』講談社ブルーバックス、小高修司著『三千年の知恵 中国医学の知恵』講談社ブルーバックス、谷美智士著『東洋医学と西洋医学』PHP文庫、木下繁太朗著『実用 漢方の知恵』三笠書房・知的生きかた文庫
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◆ 漢方の中の薬膳

パルティ好評連載『シンガポールの食材』の著者、梓椒子さんに、薬膳について特別寄稿していただきました。

中国の漢方にはおおまかに分けて、東洋医学として病気を治すための漢方薬療法と、民間で健康維持を目的にそれぞれの家庭の中で伝承されてきた薬膳料理に適用されるものとの二種類があります。 
東洋医学としての漢方治療は、もちろん専門的な勉強をした人の領域 のもので、素人が半端な知識で行ってはいけません。もし漢方治療をしようと思ったら、『漢方医』または『東洋医学』という看板の出ているところで、きちんと診察を受け、その指示に従って治療を受けることをお勧めします。 
そして、私が講師を務める料理教室でお伝えしている薬膳料理ですが、これは代々私の嫁ぎ先に伝わったものです。家族の健康を守るために姑が、その時々の気候や日常生活の様子を見ながら、疲労回復や気力促進などを考えて、ふだんの夕食のメニューのほかに一品添えてくれたものです。 
薬膳も漢方も速効力はありませんから、小さな積み重ねで健康を保つと考えてください。身体に良いからといって、それだけにこだわるのは危険です。あくまでも全体のバランスを考えた利用の仕方次第で良薬になるということを忘れないことです。 
それでは、コンピューター時代に生きる皆さんに、目の保養になる『枸杞(くこ)の実』利用をお伝えしましょう。
『枸杞の実』の効用
腎機能の低下や衰弱を改善し、身体の造血機能を高め血液を増やす。そして体内のリンパ液や細胞液などの体液を増やし、脳の働きを活性化し目の老化を防ぐ。
『枸杞の実』の成分
ベタイン、カロチン、ニコチン酸、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、リノール酸、β-シトステロール、カルシウム、リン、鉄などの成分のほか、トリメチルグリシンや色素も含有。
『枸杞の実』にまつわるちょっと笑える話
明の時代の劉松石という人の著書『保寿堂方』の中に、「ある日、その容貌怪異な張某がいて、人々は彼のことを赤脚の張と呼んでいた。この赤脚の張は、猗氏県の一人の老人に、枸杞の実を食べることを教えた。老人 は言うことを聞いて、一日も欠かさず食べ続けた。そして百余歳まで食べ続けたのである。老人の走るさまは、まるで鳥の飛翔するに似て、白髪は黒々とした髪に変わり、脱落していた歯は再び生えて、X房も健康そのものであった」と書かれているそうです(私はその本そのものは読んでいません、念のため)。でも、これを読んであわてて枸杞の実を買いに走るお父さん、お母さんがいたら、ちょっと待って下さい(最後まで読んでからネ)。 
現在出回っているもののほとんどは、韓国産で品質が劣ります。含まれている成分も中国産のものとは違うので、確かめてから中国産のものをお買い求め下さい。
また何事も、過ぎたるは及ばざるがごとし、と言います。体調と相談しながら、ゆっくりと試すことをお勧めします。中国語では『慢慢来』(まんまんらい=ゆっくりと)です。 
使用する時は軽く水洗いをしてから、みそ汁に入れても、炒め物に混ぜても、そのまま食べても、お粥に炊き込んでもおいしくいただけます。洗いすぎると養分が流れてしまうので気を付けること。ただし、慢性的な下痢の症状のある人は避けて下さい。

◆◆ 気功取材顛末記 ◆◆
 漢方特集の取材にあたり、「気功使いの名士がいる」との情報をキャッチ。詳細は不明のまま、とにかく出陣。午後の診察開始時間の10分前に着いたのですが、既に8人の順番待ち。隣にいたシンガポール人夫妻に評判を聞いてみました。「以前にも何回が来ています。症状にもよりますが、効きますよ。今日は妻がカゼをひいて頭痛がするというので来ました。とても有名で、シンガポール人や在星外国人のほか、マレーシアやインドネ シア、台湾、香港からも患者さんが来ていますよ」。 
約40分待ちでいよいよ順番が。健康体ながら、慢性の肩こりがあるため、肩こりの治療をお願いしました。さっそく先生は、当方の片腕を持ち上げ、人差し指と中指の指先を自分の指ではさみました。すると何と、突然その腕がビンビン上下に揺れ始めたのです! 感覚は、まさに電気が腕を走り抜けている感じ。とても強烈な感覚ですが、痛くはありません。ひたすら驚くばかり。しばらくして、もう片方の腕も同様に。またまた、自分の腕とは思えないほど振動。次に顔の眉間と鼻筋にも先生が指をあてます。顔面はさすがに揺れはしませんが、またしても電気ショックのような感覚が。そして上肩部にオイルを塗り、先生が手をあてます。
今度はまたたく間にカ〜ッと熱い感覚が。「もういいですよ」と言われてみると、肩がスッキリ。所要時間わずか5分。実に摩訶(まか)不思議な体験でした。慢性の重い症状よりも、肩こりや急性の痛みに効く印象がしました。 
体験後、「パルティ誌上で紹介させていただきたいのですが」と申し出ると、「有り難いお話ですが、既にたくさんの患者さん
を抱えていて手いっぱい。引退も考えているところです。口コミの紹介は嬉しいですが、誌上での紹介はご遠慮下さい」とのこと。

残念ながら、誌上ではご紹介できませんが、興味のある方はパルティ編集部までFAX(294-0948)また は郵送(Parti Pte Ltd, 11-B Jalan Pinang Singapore 199143 )にて、お名前、ご住所、お電話番号を明記の上、ご連絡下さい。折り返しご連絡致します

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