トップページに戻る

まんだりん 面白話

バックナンバー 今月に戻る


2006年 5月

第五十四話
中国の祝日 2

先月は国際的な「婦人節」、「児童節」と「労働節」を紹介しましたが、それに続いて中国の独特な祝日をご紹介します。


国慶節

 1921年中国共産党が上海で誕生しました。28年後、毛沢東が率いる人民解放軍が農民の支持を受けて蒋介石の国民党軍と幾度も戦争を戦い、ついに国民党政府を倒し、1949年10月1日に、故毛沢東主席が北京の天安門の楼上から中華人民共和国の建国を宣言しました。これにちなんで新中国の成立を祝うための「十一国慶節」ができました。毎年、この全国民の祝日には3日の連休がありますが、10年ぐらい前に海外にならって前後の土日も振替え休日にして大型連休のゴールデンウィーク(黄金週)の制度が導入されました。
 この連休期間中はレジャー産業が牽引車となって「假日経済」(休暇景気)となり、中国全体の景気を押し上げています。去年の国慶節期間中、実質ベースでの観光収入が、前年同期比16・6%増の463億元で、航空便の運賃収入は同32・4%増の24・5億元、鉄道は同8%増の12・3億元でした。道路交通による旅客輸送量は、日本全人口の2・5倍の3・3億人でした。

 最近、流行っているのは「農家楽」(ファームステイ)というレジャー方式です。家族や友人と一緒に田舎の農家に滞在し、農作業を体験したり、郷土料理を味わったりして大自然を楽しむこの休日の過ごし方が大変人気です。大半の庶民は、「あまりに人が多すぎるから旅行には行かない」と思って、ゴールデンウィーク中もよそへ出歩く事は無く、家でのんびりと過ごすようです。

一言覚えましょう

Jia  ri  jing  ji
假  日  経  済

Nong  jia  le
 農  家  楽



次回は「中秋節」について紹介します



中国語とマンダリン

 中国は国土が960万平方キロ、日本の約26倍の広さで、ヨーロッパがすっぽり入る面積です。したがって、地方ごとに「方言」があり、その発音はまったく違います。ヨーロッパでドイツ語とイタリア語が違うように、たとえば北京の人と上海の人とでは、通訳がないと会話が成り立ちません。
そこで、コミュニケーション用の共通語が必要になります。こうして定められた言葉が「マンダリン」です。大陸では「普通語」といい、「普」遍的に「通」用するという意味です。
したがって、「マンダリン」あるいは「普通語」は、中国人および華人の共通言語で、外国人からは「標準中国語」と呼ばれています。

葛珠慧(ガー・チュイフィー)先生

星日外国語学院院長、シンガポール大学(NUS)・南洋理工大学(NTU)日本語非常勤講師。元CCTV(中国国家テレビ局)国際部キャスター


長年シンガポール大学の日本語講師を務められている葛先生は、上海のご出身(現在はシンガポール国籍を取得されています)。ご主人ともども日本留学経験のある親日家です。
超大国アメリカが同時多発テロに見舞われ、ほとんどの国が経済不況に陥っているなか、中国だけが8年連続でGNPを8%以上増加させ、APECの上海開催、WTO加盟、2008年の北京オリンピックなど元気ぶりが目立ちます。
駐在されている方々も、中国への出張や転勤が増えています。また、長年滞在していても、マンダリンができないために不自由を感じておられる方が大勢おられます。この連載を通じて、ぜひマンダリンに親しんでください。


このサイトの無断転載等を禁じます。copyright 2004-2006 Asia Business Network
免責事項について // サイトに対するお問い合わせ:arcins@singnet.com.sg