まんだりん 面白話 |
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2004年 6月
上海で発刊される日本語無料情報誌 第三十一話
経済発展が「過熱中」の上海。日本人は数万人住んでおり、日本人向けの日本語無料情報誌が10種も発行されています。今回、その中の3種を紹介します。いずれも100ページ前後で、別冊も付くフルカラー豪華版のものばかり。
@「スーパースティー」
企画、広告、出版、印刷などすべて上海で行われています。5月の特集は「勝ち組の自治体」。上海に事務所がある17自治体の上海での活動を詳しく紹介しています。シンガポールの上海進出を「日本の自治体の発展モデル」と位置付け、シンガポール駐上海総領事館の領事へのインタビューも交えています。
「5分で読む日中の動き」では人民元業務で業績を伸ばす外資系金融機関の動向や、日本の大手企業の医薬品事業買収に乗り出す中国企業のことを掲載。
「とっても身近な法律相談」は、賃貸借契約途中解除で保証金や前払家賃を返還請求できるかという内容でした。
求人・求職情報は中国人と日本人を別々に8ページも掲載しています。別冊のテーマは「上海の不動産と街歩き」でした。
全体的な印象は経済と社会の情報が多く取り入れられています。
A「コンシェルジュ」
大連、北京、香港、上海4都市で現地版が発行されます。硬めの紙を使い、広告の色使いやスペース取りは豪華な感じです。
「住」の特集では12ページも割いて国際都市上海在住の日本人、欧米人、インテリアショップの中国人オーナーなどを取材。家へのこだわりやアドバイスを写真付きで紹介しています。坂本美雨さんの上海ライブ、木村拓哉氏の日中合作映画「2046」の上海撮影の記事などが紙面を賑わせています。
法律講座シリーズはもう60回を迎え、最近労務管理の基礎知識を紹介していました。
本冊の「上海ホテルリスト」、別冊の「フライト時刻表」など役に立つ情報が入手できます。もっともうれしいのは、別冊に美容・料理・飲食関係の店のお得なクーポンが付いているのもうれしい限り。手軽に「小資生活」(プチ・ブル・ライフ)をエンジョイできます。芸能・文化の色合いが強く感じられます。
B「Walker」
中国語の名前は「城市漫歩」。英語版と韓国語版もあります。F1上海開催をはじめ、音楽、芸術、料理、古本市などバラエティーに富む人気情報誌です。とじ込み付録は2冊で、てんぷら特集(60ページ)とクラブ&スナック編(25ページ)でした。
各誌とも上海の詳しい地図が差し込まれています。
中国語とマンダリン
中国は国土が960万平方キロ、日本の約26倍の広さで、ヨーロッパがすっぽり入る面積です。したがって、地方ごとに「方言」があり、その発音はまったく違います。ヨーロッパでドイツ語とイタリア語が違うように、たとえば北京の人と上海の人とでは、通訳がないと会話が成り立ちません。
そこで、コミュニケーション用の共通語が必要になります。こうして定められた言葉が「マンダリン」です。大陸では「普通語」といい、「普」遍的に「通」用するという意味です。
したがって、「マンダリン」あるいは「普通語」は、中国人および華人の共通言語で、外国人からは「標準中国語」と呼ばれています。
葛珠慧(ガー・チュイフィー)先生
星日外国語学院院長、シンガポール大学(NUS)・南洋理工大学(NTU)日本語非常勤講師。元CCTV(中国国家テレビ局)国際部キャスター
長年シンガポール大学の日本語講師を務められている葛先生は、上海のご出身(現在はシンガポール国籍を取得されています)。ご主人ともども日本留学経験のある親日家です。
超大国アメリカが同時多発テロに見舞われ、ほとんどの国が経済不況に陥っているなか、中国だけが8年連続でGNPを8%以上増加させ、APECの上海開催、WTO加盟、2008年の北京オリンピックなど元気ぶりが目立ちます。
駐在されている方々も、中国への出張や転勤が増えています。また、長年滞在していても、マンダリンができないために不自由を感じておられる方が大勢おられます。この連載を通じて、ぜひマンダリンに親しんでください。
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