まんだりん 面白話 |
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2004年2月
中国語学習の達人たち 第二七話
11月22日(木)午後2時からホテル・ニューオータニの大会場で約150名のご出席者をお迎えしてJSU「中国語を楽しむ会」が開催されました。
会では槇田大使が非常に流暢な中国語でスピーチをしてくださいました。大使の英語が堪能なのはみんなが知っていましたが、中国語もネーティブのようにしゃべられるのには、驚きました。私はこれほど自然に中国語を操る日本人には初めてお目にかかりました。
大使はご自分の語学学習の経験談を披露してくださいました。いろんな外国語を勉強されましたが、はじめの3ヵ月がとても大事だそうです。
まず一生けんめい勉強され、そして3ヵ月後に、その成果を自己評価します。うまく行っていれば続けますが、もし成果が上がっていなければ、この時点でやめてしまいます。
このほかにも、中国語のみならず外国語を学習する日本人の方々にとって示唆に富む、おもしろい話がいっぱいありました。その全文をJSUのホームページ(www.jsu.com.sg)に載せました。ご興味がある方はぜひ開いてみてください。
スピーチコンテストの優勝者は半年余りの学習経験しか持たない浅野さんでした。会の後、「どうやってこんな短い時間に素晴らしい中国語を話せるようになったか」について、うかがいました。
浅野さんは「努力を持続させることができるような《学習の目的》を持つ」ことの大切さを繰り返して強調されていました。先日のJSU「中国語を楽しむ会」の北京言語大学の教授がおっしゃっていた「語学の習得は自転車の練習と一緒」という意見に賛意を表し、「努力を継続することを心がけています」とのことでした。
具体的には、まず、中国語に毎日接するように心がけます。週末は多くの時間を割き、集中的に学習しますが、仕事で忙しい平日もたとえ10分間でもいいから、教科書に出てきた単語や例文を覚えることにします。
浅野さんはどこに行くときでも、とりあえず単語帳を持ち歩いているそうです。ある程度の単語の蓄積ができた最近は、ヒアリングの時間を増やすようにしています。
毎週の授業の予習と復習のための勉強は、週末を中心にがんばり、加えて、特に授業が終わった日は、つらくても机に向かうことを習慣にすると、案外毎日それなりに勉強が続くそうです。40代の頑張りやの浅野さんのお顔は、はつらつとしています。
最後に、「スピーチコンテストはとてもいい経験と勉強になりました。一ヵ月あまりとてもつらかったけど、これも《学習の目的》のひとつで、辛抱強く指導してくれた黄詩盈老師に感謝したい」と締めくくりました。
「中国語を楽しむ会」 私たちJSU外国語学院の中国語コースは、この華語普及と中国語ブームの中で生まれ、おかげさまで大勢の在星日本人の方々が本場の中国標準語を学ぶために参加されています。 これに感謝するとともに、もっと皆さんに中国語に親しんでいただくため、11月22日に ホテルニューオータニで「中国語を楽しむ会」を開催します。 講師には中国から、北京言語文化大学中国語教授の方々をお招きし、主賓に槇田邦彦在シンガポール日本国大使のご出席を仰ぎます。槇田大使は中国語学習に関するスピーチを中国語でしてくださることになっています。在籍中の受講者の中国語による体験発表もございます。ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。 |
中国語とマンダリン
中国は国土が960万平方キロ、日本の約26倍の広さで、ヨーロッパがすっぽり入る面積です。したがって、地方ごとに「方言」があり、その発音はまったく違います。ヨーロッパでドイツ語とイタリア語が違うように、たとえば北京の人と上海の人とでは、通訳がないと会話が成り立ちません。
そこで、コミュニケーション用の共通語が必要になります。こうして定められた言葉が「マンダリン」です。大陸では「普通語」といい、「普」遍的に「通」用するという意味です。
したがって、「マンダリン」あるいは「普通語」は、中国人および華人の共通言語で、外国人からは「標準中国語」と呼ばれています。
葛珠慧(ガー・チュイフィー)先生
星日外国語学院院長、シンガポール大学(NUS)・南洋理工大学(NTU)日本語非常勤講師。元CCTV(中国国家テレビ局)国際部キャスター
長年シンガポール大学の日本語講師を務められている葛先生は、上海のご出身(現在はシンガポール国籍を取得されています)。ご主人ともども日本留学経験のある親日家です。
超大国アメリカが同時多発テロに見舞われ、ほとんどの国が経済不況に陥っているなか、中国だけが8年連続でGNPを8%以上増加させ、APECの上海開催、WTO加盟、2008年の北京オリンピックなど元気ぶりが目立ちます。
駐在されている方々も、中国への出張や転勤が増えています。また、長年滞在していても、マンダリンができないために不自由を感じておられる方が大勢おられます。この連載を通じて、ぜひマンダリンに親しんでください。
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