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自閉症坊やとかあさんの新嘉坡雑記

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2006年 6月

第3回


「はい、元気です」が僕の目標です



長男の小学校生活が始まりました。
母も
2人分のお弁当を作って長男と一緒に授業を受けます。
元気に朝の挨拶ができ、学校生活に慣れるよう二人三脚で奮闘中です。



   まだ夜が明けぬ早朝6時、長男の一日が始まります。目覚めがよく、早起きの彼は着替えそっちのけで自分の好きなことをやろうとします。「先に着替えだよ」と言うと、「学校おしまい!」の大声。「おしまい」は母が最も恐れる彼の完全拒否の決まり文句です。ここ1か月、何度かバスに乗りそこねましたが、最近やっと「一年生、学校、お勉強」と言って自分から着替える日もでてきました。そんな日は「すごいなあ、さすが1年生!」とほめまくります。超スローペースながら、長男は新しい生活を受け入れ始めたようです。

 しかし、学校ではまだまだ感情のコントロールができません。自分がやりたくないことには癇癪行動を起こしたり、集中力が続かず離席したり。早起きした日は授業中に眠たくなって床にゴロリ。覚悟していたとはいえ、目も当てられないとはまさにこのことです。

 睡眠障害ぎみの長男は入学後、環境が大きく変わり、ストレスや過度の緊張から明け方に起きてしまうことが多くなりました。今、私の一番の課題は長男の睡眠を安定させることです。

 長男の課題はといえば、返事と挨拶。お友達は、先生から名前を呼ばれると手をあげて「はい、元気です」と返事ができます。でも、長男は名前を呼ばれても手をあげることさえできません。ただ、友達が差し出す手にはタッチを返して応じています。それが長男とお友達の「おはよう」です。

「タッチしてくれたよ」と喜んでくれる優しいお友達。長男がお友達に受け入れてもらえるように心配りをしてくださる先生。長男と母は、新たな学校生活をたくさんの方々に支えられ、助けられて二人三脚で一歩一歩ゆっくりと歩んでいます。「ありがとう」の感謝とともに。 


YUKKO
7歳と5歳になる男の子の母。二人とも自閉症という障害を持っている。
不安いっぱいでスタートした在星生活も、人との出会いに恵まれ、早3年目を迎えた。